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『発達障害の子がぐーんと伸びる心と体の育て方』のレビュー

一応ですが、ちゃんと買ってます(笑)

 

レビューする本は、著者の方や出版社の方のためにも、
手に入れることにしています。

 

『発達障害の子がぐーんと伸びる心と体の育て方』のレビュー

 

書籍データ
『発達障害の子がぐーんと伸びる心と体の育て方』
著・やまもとまゆみ 大和書房 発行日2016年10月30日

 

 

 

『発達障害の子がぐーんと伸びる心と体の育て方』のレビューをしていきたいと思います。

 

 

まず、3つの良かった点を挙げていきます。
この中で、知りたいと強く思えることがあれば、購入を検討してください。

 

小学校低学年までにおける具体的な発達障害の改善マニュアル

 

正直、この本を読んで、「やっと、このレベルの本が、日本で出るようになったか」と思いました。
今までの発達障害の本の多くが、
中学生以上対象で、生きづらさを感じている子がどのように、
まわりにあわせればいいか、という内容ばかりでした。

 

発達障害は脳機能の障害なわけですから、
トレーニングの仕方によってある程度改善は可能なわけです。

 

話し方のルールを決めようとか、社会へ出てからの対処的な方法ばかりでしたが、
脳機能の改善、脳機能の成長のためのトレーニング法がきちんと書かれている本です。

 

保護者への具体的アドバイスが豊富

 

保護者へのアドバイス例が豊富です。
私としてはトレーニング編と、子どもへの声掛け実例集編をわけてほしいくらいです。

 

例えば、「コップを持ってね」と子どもに頼んだとします。
普通の子は、中に水などが入っていれば、こぼさずに持てます。

 

でも、発達障害の子は、コップを持てばいいとだけ認識します。
だから、よくこぼします。

 

そんな時は、叱るのではなく、
「こぼさないように、コップを持ってね」と言葉を足してあげればいいわけです。

 

そんなちょっとしたコツが載っています。

 

正直、これだけにフォーカスしてつくってほしいですね。
ついつい、きつい言い方に、大人としてはなってしまうので、
こう言ってあげればいいという具体的な言葉があるととてもやりやすいです。

 

本当の意味での発達障害の改善を目指せる

 

「本当の意味での」とあえて書かせてもらいました。

 

私が出会った発達障害の改善本には、
遅刻をしない、
相手を怒らせない、
会社をクビにならない、
そういった、対処的な方法ばかりでした。

 

たとえ、それができるようになっても、
発達障害の問題が消えたわけではありません。

 

「生きづらさ」は残っています。

 

私も教育という現場でずっと子どもを見ていると、
発達障害の改善は、生活習慣、身体の中の改善からが一番だと思うようになりました。

 

ADHDやアスペルガー症候群の症状がみられる子どもでも、
ちょっと変わった子、くらいでまわりから好かれる子と、
距離を置きたくなる子、まで嫌われてしまう子がいることに気がつきました。

 

で、嫌われる子ほど、菓子パンだったり、マクドナルドだったり、
そういう食事を好んで食べているんです。

 

この
『発達障害の子がぐーんと伸びる心と体の育て方』には、食事の改善のところにまで触れていて、
こういう本が欲しかったという内容になっています。

 

 

『発達障害の子がぐーんと伸びる心と体の育て方』のデメリットは??

 

いいレビューばかり書くと、
悪いところはないの?と聞きたがる人がいるので、一応、書きます。

 

著者のやまもとまゆみさんが優しすぎること、です。
あえて言えば、ですが。

 

 

発達障害は脳機能の障害ですから、遺伝的な要素が強いです。
それは、父親、母親だけではなく、代々受け継がれてきたもので、
そこを、責めても意味はありません。

 

発達障害になるときにはなるものです。

 

ちなみに、イーブックの「発達障害改善マニュアル」には、
きちんと、時代が変われば、発達障害で困る人たちも変わってくる、ということが書かれています。

 

遺伝的に、欠陥をつくるのは、生物として当たり前のことですので、
発達障害は誰の責任でもなくなる時はなるのです。

 

生物の遺伝の仕組みから考える発達障害

 

で、その辺りは書いていますので、気になる方は読んでみてください。
要はあえて、プラスとマイナスが出るように、遺伝子の伝達に不具合が生じるようになっている、ということです。
それを「障害」というわけですが、今は「不利」とされるものが、後々、「有利」になることはよくあることで、
生物としての必然なんです。

 

 

レビューに戻ります。

 

発達障害の子の気性が荒くなったり、
いつまでも、小学校のことができなかったり、
これらは、すべて親の責任です。

 

親になったのですから、子育ての本とか、栄養についての本とか、数十冊くらい読むのは当然です。

 

 

私も発達障害の子の個性を認め、
上手く塾としての指導をしていくために、これだけ読みました。

 

 

 

家の本棚には限りがあるので、けっこう売りました。
手元に置いておきたいものだけでこれです。

 

 

これだけ、読んでも、
上手くいったり、いかなかったり、です。

 

今、診断される発達障害があろうがなかろうが、
私としては、子育ての勉強くらいしろ、と言いたいです。

 

この本では、
ユニークな子を育てていると思って、楽しんでください。

 

 

という素敵な言い方になっていますが、
私からすれば、親になったのだから、1000円くらいの本なら、10冊以上は最低限読め、と言いたくなります(笑)

 

やまもとまゆみさん、この本を読む保護者の人に優しすぎです(笑)

 

 

もっと、勉強しろ!と、
保護者に対して、叱咤激励してほしいです。

 

 

塾講師として、生徒さんの親と話していると、
病院や支援センターには行くのに、
本を読んだりして、自分で勉強している人が、ほとんどいないことに驚かされます。

 

 

それで、「困っています」なんて言うんです。

 

 

勉強しましょう。
ちょっとこちらが「知る」ことで、
子どもたちを励ますことはいくらでもできますから。

 

 

それをしないのは、親の怠慢だと思います。

 

 

小学校就学前のお子さんがいて、
少し周りの子よりも成長が遅れているな、とか、ちょっとトロいな、なんて、
思うことがあれば、ぜひ、この本を手に入れてみてくださいね。

 

1400円では、安すぎる内容です。

 

発達障害の子がぐーんと伸びる心と体の育て方 [ やまもとまゆみ ]

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