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『食事で良くなる!子供の発達障害』のレビュー

 

『食事で良くなる!子供の発達障害』のレビューになります。

 

『うつ消しごはん』のヒットで有名な藤川徳美先生と家庭科料理研究家のともだかずこさんの共著になります。

 

 

書籍データ

 

タイトル:たんぱく質と鉄分不足が子供を蝕む『食事で良くなる!子供の発達障害』
著者:ともだかずこ
監修:藤川徳美
出版社:マキノ出版
発行年:2019年3月10日

 

 

やっと出てくれましたね。

 

タイトルに

 

発達障害が食事で良くなる!

 

そうズバリ書いてくれた本。

 

  • アスペルガー
  • ADHD
  • 自閉症
  • 学習障害

 

が続々と改善!とありますね。

 

 

表紙にそのまま書いてありますが、
「隠れ貧血」が発達障害の原因だった!

 

 

ここをそんな馬鹿なという人もいます。

 

でも、2017年に理化学研究所が発表した論文に、
セロトニンの減少が発達障害に関与するというものがあります。

 

http://www.riken.jp/pr/press/2017/20170622_1/

 

 

セロトニンというのはタンパク質と鉄からつくられます。
(それ以外も必要ですが)

 

 

貧血というのはまさに「鉄」が体内にない証拠。

 

 

つまり、貧血のお子さんはセロトニンの量が少ないと考えられます。

 

なので、食事を変えることでこのセロトニンの材料となるタンパク質と鉄を補給する。

 

それがこの本の主張です。

 

 

トンデモではなく、
ごく当たり前のことをしていくだけです。

 

現在の最新の研究に対して、
安全で家庭でできることをする。

 

 

これが大事なんですね。

 

 

もともと藤川徳美先生はその著書で、
発達障害と栄養・食事の関係を指摘していました。

 

 

ただし、

 

 

「うつ」を治すという著書の中で、です。

 

 

だから、普通に本を手に取る人にはそこに発達障害の改善方法が載っているとは思わないと思います。

 

 

私は藤川徳美先生がそのような主張をされていることを知っていたので、
藤川徳美先生の本は優先的に買っていますが、普通の人はわからないと思います。

 

 

それが、こうしてタイトルにも『食事でよくなる!子供の発達障害』となった。

 

 

素直にうれしいです。

 

 

では、この本の特徴を3つ書かせていただきます。

 

 

1・具体的な料理

 

 

P98ページにも指摘がありますが、
どんなに親御さんが食事療法を実践しようとしても、お子さんもひとりの人間。

 

こちらの思うようにいかないことも多々あります。

 

それを完璧にしようと思わない。

 

できるところからすればいい。

 

そう書かれてあります。

 

私もそう思います。
できることから少しずつはじめて、お子さんの変化を楽しめたらよいと思うんです。

 

だけど、美味しくない料理だとなかなか難しい。
おやつだって子どもですから食べたい。

 

 

そこで、ともだかずこさんの出番!

 

 

美味しそうな具体的な料理が紹介されています。

 

 

タンパク質や鉄がとれるかどうかよりもお子さんの思いは、
その食事が美味しいかどうかですからね(笑)

 

その点を克服されているのはすごいなと思いました。

 

 

2、3人の親御さんの話

 

 

Twitterのフォロワーさんの中に、
この記事を寄稿された方がいらっしゃいました。

 

1つ1つのご家庭の実際の実践を読めば、
やっぱり山あり谷ありということがわかります。

 

発達障害と向き合うことは、
右肩上がりで良くなっていくものではありません。

 

お子さんも成長しますし、学年があがれば環境も友達も変わります。

 

だから、こうしたほうがいいという道筋を知っていても、
なかなかそうできないこともある。

 

でも、それが「当たり前」なんだとわかれば、
焦りも少なくなると思うんです。

 

そんな親御さんの話が読めるのもうれしい配慮ですね。

 

 

3、劇的な効果

 

 

タンパク質と栄養をきちんと摂ることは、
本当にお子さんなら劇的な効果が望めます。

 

その効果をともだかずこさんの体験をもとに、
一緒に感じることができます。

 

一緒に感じられるからこそ、その劇的なお子さんの成長を楽しみに実践することができます。

 

 

運動に関しても、
知的な能力に関しても、
周りの子たちのかかわりに関しても、

 

劇的な効果が得られます。

 

ぜひ、実践してほしいですね。

 

 

デメリットはある??

 

デメリットというのか、
費用をできる限りおさえるためでしょうけど、
少し紙の質がしょぼいような・・・・
(細かすぎる指摘ですが。)

 

カラーがあるので、余計に目立つんですね。

 

 

買って良かった??

 

マキノ出版さんは、内山葉子先生の本も出されていてとても信頼のおける出版社さんです。

 

非常に編集の方の腕がいいのでしょう、
難しい内容も読みやすくなっています。

 

上手く書かれる内容を取捨されていると思います。

 

きちんと値段をおさえる努力もされていて、
たくさんの方に届くように、手に取りやすいように配慮されているなと思いました。

 

本の中身はもちろん、
読者のことを考えたやさしさが伝わってくる本です。

 

 

ぜひ、たくさんの方に手に取ってほしいですね。

 

食事でよくなる!子供の発達障害 (ビタミン文庫) [ ともだかずこ ]

 

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