発達障害改善ガイド・その1【相談場所を確保する】
相談場所を確保しましょう!
発達障害(ADHD・アスペルガー症候群/自閉症スペクトラム障害)は、1人で悩むことが1番危険です。
お子さんの発達障害はもちろん、
ご自身の発達障害を疑われる場合は、まずは、相談場所を確保しておきましょう。
病院、発達障害支援センター、NPO法人/NPO団体、発達障害支援までされているコンサルタントの方、
これらの施設、サービス、専門家を味方につけておきましょう。
脳は放っておくと、
マイナスイメージをどんどん出してきます。
「危険なこと」をイメージさせて、
生命の危機から逃げさせるために、脳は放っておくと、嫌なこと、危険なことをイメージさせます。
だから、何かがあったらすぐに相談できる場所を作っておくことが必要なんです。
ただし、3つの注意ポイントがあります!
発達障害の関連本を読むと、
劇的にADHDやアスペルガー症候群の症状が緩和・改善される事例が多数紹介されています。
ついつい、自分たちもそのように、
劇的に治ってしまうことを期待してしまいますよね。
そうなる場合もありますが、
そうならない場合も少なくないんです。
有名な先生がいるから、
本を出している人がいるから、
病院で薬を出してもらえば、
一発でよくなってほしい、すぐによくなってほしい、普通の子になってほしい、
そんなあなたの願いはよくわかりますが、そんなに簡単なことならだれも苦労はしません。
あくまで、発達障害のお子さんを持った苦労をわかってくれる。
あなたがマイナス思考でいっぱいになったときに助けてくれる。
そんな時の避難場所をつくっておく、というイメージでいてください。
そして、その延長で、お子さんの症状が緩和されたなら、ラッキーという気持ちでいましょう。
発達障害の症状が全く改善されないお子さんと、
徐々に改善していくお子さん。
その違いは、私の経験から言うと、依存しているか、していないか、になります。
子育ては、あくまでその子のお父さん・お母さんが主体的にかかわらないといけません。
これは、育児の本であろうが、発達障害の改善本、改善マニュアルを読んでも書かれています。
育児はアウトソーシングできません。
学校の成績を上げる、
子どもにとっていい進路をアドバイスしてもらう、
学校や家以外のもう1つの場所をつくる、
などの目的で、塾や外部の教育機関を利用することは問題ありません。
ただし、そこに子どもの成長を求めてはいけません。
もちろん、学力が伸びたり、そこにいた大人の方がいい方で、
子どもをいい方向に導いてくれた、ということはあるでしょう。
しかし、それを最初から求めてしまっては、
子ども自身も、そして、親であるあなたの成長がありません。
ポイント1の期待しすぎないと重なってきますが、
依存しない、あくまで、子育ては自分たちが主体で行うんだということは覚悟しておいてください。
発達障害のNPO団体や、発達障害支援センター(各都道府県の取り組みで違いはあります)に行くと、
ちょっとしたイベント、バーベキューやハイキングなどを企画してくれるところがあります。
または、塾や外部の教育サービスを受けられるところに、預けるのも1つです。
ポイントは、あなただけの時間をつくる、ということです。
ミラー効果など、心理学の用語もありますが、
嫌な感情を相手に発すると、相手もこちらが嫌になるような行動や感情を返してくるということです。
嫌な相手には、嫌なことをしてしまいますよね。
これは、感情を持つ人間なら、当たり前のことです。
そして、これは、親子間であっても、例外ではありません。
親であるあなたが、子どもに対して嫌な感情を持てば、
子どもも意識するかしないかはわかりませんが、親のあなたに対して反抗的な感情を持ちます。
あなたがきちんと、
親であろうとするなら、あなた自身も大切にする必要があります。
4時間も、5時間も、
子どもを塾に閉じ込めておくのは、ネグレクトにあたると思いますが、
1時間、2時間塾でがんばってもらって、
その間、自分の時間をゆっくり過ごすことは必要です。
親だから、24時間、子どものことを考えなくてはならないわけではありません。
むしろ、子どものために、1人になる時間をつくるというイメージです。
相談場所を確保するというのは、
子どもにプラスがありながら、あなたも1人になれる時間を作ることができる、ということも大切なんです。
以上、3つのポイントを意識してもらえたらと思います。
お子さんの発達障害に関する相談場所を確保しておく。
お子さんの発達障害を改善させる一歩目は、これです。
「きっと、よくなる」
そう信じて、1つ1つ、1日1日、お子さんとの時間を大切に過ごしてください。