発達障害改善ガイド・その2【発達障害とは何かを理解する】
発達障害とは何か?すぐに答えられるようにしておきましょう!
発達障害とは何か?を理解する。
これが大切です。
まず、発達障害とは何か?を理解しましょう。
簡単に言うと、
発達障害とは、脳の成長がアンバランスになっており、
先に成長した部分が、成長が遅い部分の成長を阻害したり、働きを邪魔している状態といえます。
これにより脳にシナプスの遅れがあり、人として未熟なところができてしまう。
ADHDだろうが、アスペルガー症候群だろうが、LDだろうが、
根本的な理由は、同じです。
じゃあ、なぜ、発達障害にADHDやアスペルガー症候群といった名称があるのか?
まず、歴史的に見て、脳の中身をスキャンする技術が未熟な時代に、
すでに、ADHDやアスペルガー症候群のような症状はなんらかの障害であると認められていました。
先に、発達障害のADHDなり、アスペルガー症候群という言葉ができてしまい、
今日の技術で、起こっている原因は【シナプスの遅れ】という理由とわかっても、そう簡単に名前は消えないということだと思います。
また、直接、本人に接する教育現場や家庭での「対処方法」が、違ってくるというのもあります。
脳のバランスの悪さが原因でも、子どもの症状として現れてくるものは違ってきます。
自分の衝動が抑えられなかったり、
他人の心を読むことが極端にできなかったり、
文字や図形を認識することが苦手だったり、
だから、名前をつけて、どう対処するとやりやすいかを見分けられるようにしている面があります。
ただ、細かな個性はありますので、ざっくりと発達障害の症状を分けている。
そう理解してください。
発達障害の治療・改善の現場では、
このADHDやアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)を分けて考えることはあまりないようです。
(もちろん、例外はあります。
特に、アスペルガー症候群の方は、独特な成長をされるので、個別の対処がなされることがよく見られます。
ただ、その場合でも、アスペルガー症候群だからといって対処されるのではなく、その子の状況がこうだから、という形です。)
発達障害とは何か?を知るとどうなるの?
私が発達障害に関する本を、
たくさん読んでわかったことは、適切な方法をとれば「治る」ということです。
発達障害は、重度の知的障害とは違います。
原因はいろいろ言われていますが、
脳の左右のアンバランスさや脳の機能の発達のバランスの悪さから起こっています。
それを整えられれば、発達障害の症状は緩和されます。
発達障害のお子さんのどの脳の機能が未熟なのか、
脳のどの辺が動いていないのか、というのは現在ほとんどわかっています。
加えて、完璧に左右等しく脳が発達している人もいません。
人は偏りがあるものです。
つまり、人類総発達障害なんです。
そして、私の大好きな本の大好きな言葉があるんです。
『活かそう!発達障害脳〜「いいところを伸ばす」は治療です。』(著長沼睦雄 花風社 2011年6月26日)
人は皆発達の偏りを持って生まれてきています。そしてそれは時として強みにさえなるのです。強みと弱みは表裏一体ですからね。
偏るから、強みが出てくるんですね。
それは、誰しも同じです。
だけど、その偏りを知らずに、自分の特性を知らずに大人になってしまうと、
仲良くなりたい人にまで、嫌われてしまう、時にはいじめにあってしまうということになりかねません。
だから、知識を身につけなければなりません。
自分のできること、苦手なことを知ることは、社会で生きていく上でとても大切なことです。
この本の著者はそれを、こんな風に表現しています。
得意と不得意があって、得意なところを磨いていく。けれども不得意なところを完全には避けずに鍛えていく。そうやって社会人生活を送っています。
どんな人も、そうなんです。
でも、それが自然にできるようになった人と、
発達障害のことをわかっている人が手助けしてあげる必要がある人がいるんです。
自己認識ができるできないも、脳の発達に関わっています。
だから、発達障害の改善のためには、「発達障害とは何か?」を知る必要があります。
発達障害を知ることで、特に怖いものではないということがわかります。
かなりのことがわかっていることもわかります。
ただし、放置しておくと、子どもが反社会的な行動に出ることもわかります。
まずは、発達障害とは何か?という知識をきっちり身につけ、
インターネットやまわりの勝手な「発達障害のイメージ」に振り回されないようにしてください。
これだけは読みたい3冊の本
発達障害とは何か?を知るなら読んでおきたい3つの本を載せておきます。
発達障害とは何か?を理解できれば、
不安感や怖さがかなり減ります。ぜひ、発達障害とは何なのかを理解してください。