発達障害の子が連立方程式を解くなら。
発達障害の子が連立方程式を解くなら。
さて、発達障害のお子さんが、
連立方程式を解くなら、ということで、解説していきたいと思います。
連立方程式といえば、
2X+3Y=17
と
3X+2Y=18
という式があるとすれば、
上の式には、3をかけて、
6X+9Y=51
下の式には、2をかけて、
6X+4Y=36
にして、解きますよね。
6X+9Y=51
− 6X+4Y=36
とならべて、
下の式の符号を、−6X−4Y=−36にして、
6Xと−6Xを消して、5Y=15にして、
Y=3とするわけですよね。
で、どちらかの式に、Y=3を代入して、
X=2という答えが出るわけです。
でも、これが苦手な子がいます。
数字をそろえるのはできる。
でも、2つの式をたせばいいのか、引けばいいのか、わからなくなる子がいます。
それができない子は、代入法のちょっとした応用でとけばいいんです。
どういうことかというと、上の2つの式なら、まずは、こうします。
2X+3Y=17
と
3X+2Y=18
両方、X(エックス)を左に残して、あとは、右に移行します。
すると、
2X=17−3Y
と
3X=18−2Y
という式ができます。
で、Xのまえの数字を揃えます。
上の式なら、3をかけて、
6X=51−9Y
と
下の式なら、2をかけて、
6X=36−4Y
とします。
両方、6Xでそろっているわけですから、
51−9Y=36−4Y
と、置くことができます。
あとは、方程式を解く要領で、
−9Y+4Y=36−51
−5Y=−15
Y=3
と出せます。
不思議なんですが、こういうやり方で一回できると、
普通のやり方でもできる子がたくさんいます。
「できた」という結果が、
次への自信になるみたいです。
数学が苦手なお子さんは、このように、違うアプローチを試してみると、
「できた」という経験が自信となり、普通にできるようになったりします。
「できた」という経験ってとても大切で、
数学が苦手というお子さんは、苦手、と思いこみすぎているだけの可能性が高いんですね。
無理やり、連立方程式であれば、
普通の解き方ばかりをやらせるのではなく、
こうやって少し目先をかえてあげて、違うアプローチをしてあげてください。
そうすると、意外にできた!という声が聞けたりします。