塾の講師が見た不登校がマイナスになるお子さん。
やはり、発達障害の診断を受け、支援クラスに入り、どんどん勉強が遅れてしまって、
不登校、もしくは、半分不登校状態のお子さんは「マイナス」状態にあると塾からすると言わなくてはいけません。
たとえ、毎日、支援クラスに行っていたとしても、
支援クラスの勉強の中身がお粗末ならそれは不登校と同じかもしれません。
それは、勉強についていけなくなるからです。
塾に行くなりしてフォローしてもらっているならともかく、
中学になれば1日に6時間×5の授業は学校にいるお子さんは受けています。
その時間を取り戻す裏技はありません。
1週間で30時間を無駄にしたなら、
せめて15時間は勉強しないと取り戻せません。
公立学校の50分はけっこう中身がスカスカですから(先生方すみません)、
50分のことを20分で取り戻す、30分で取り戻すことは可能です。
だけど、この日々の積み重ねはけっこう大きいです。
高校での不登校はすぐに挽回できますが、
小学校、中学校の不登校、特に勉強面は多大な苦労とフォローがいることを知っておいてください。
高校の場合、中学までの基礎ができていれば、
3教科受験などにしぼれるのでそこを伸ばせばいいです。
それにたいして、小学校、中学校は、ここまでの範囲の確認テストっていうのが大事なんですね。
ここまで習ったことを覚えて、テストで発揮しなさいっていう課題を、
何度も何度もこなします。
多少、記述が増えたりしていますが、基本的には習ったことをある期間の中で覚えてテストをする。
この繰り返しです。
ほとんどのお子さんがこのテストを嫌がりますが、
これを繰り返すことで、知らず知らず記憶力やそれを時間内にテストで出していくことを覚えます。
お子さんによってその力は違いますが、小学校・中学校の9年間でそのトレーニングを積めるのも大きいですね。
不登校の場合、この訓練が不十分というデメリットがあります。
特に、勉強ができないお子さんは勉強がかなり嫌いですから、
誘惑の多い家で1日1時間も勉強はできないと思います。
そして、その子が下だと思っていた友達も、ずっと学校に通ってさえいれば不登校のお子さんよりも賢くなります。
習った知識そのものの量が違ってくるわけですから当然です。
自分が下だと思っていた友達にも抜かれたら、ますます不登校になります。
不登校は不幸せではないと思いますが、
明確なマイナスポイント・デメリットがあることは覚えておかないといけないと思います。
学校に行くだけで、授業を真面目に聞く聞かないで差はありますが、知識の積み重ねがあります。
そして、ある期間で習ったところを覚えてテストで発揮するというトレーニングを9年するわけです。
それがそのまま社会で通用する力になるわけではないことは、散々、言われてきたことです。
けれど、最低限、これくらいはできていないと社会に出て困るというのも事実だと思います。
不登校になるのはいろんな事情があると思います。
支援クラスを頼らなくてはいけない場合もあると思います。
それが「悪い」という話ではありません。
マイナス面・デメリットがあるということです。
これを理解したうえで、この部分を乗り越えるためにどうするか。
を親御さんは考えていかないといけないと思います。