連立方程式の文章題を発達障害のお子さんが解くなら@
連立方程式の文章題を発達障害のお子さんが解くなら@
連立方程式は解くものではなく、パターンを覚えてあてはめるものです。
連立方程式の文章題は、
中学校2年生の夏〜秋にかけて取り組まなければいけない問題です。
連立方程式を解くことも大変なのに、
今度は文章題なんて・・・・
となりますよね。
でも、安心してください。
連立方程式の文章題は、基本的なパターンは4つです。
個数・値段の問題
距離・速さ・時間の問題
去年に比べて増えた・減った問題
食塩水の濃度の問題
になります。
これ以外の、
または、これのめちゃくちゃ難しい応用は、諦めましょう。
けれど、それ以外の上の4つの問題は、パターンさえ覚えてしまえば、
そんなに難しいことはありません。
では、さっそく、解説していきます。
連立方程式の文章題の問題、個数と値段を解く問題です。
この、個数と値段の問題は、
個数を解くパターンと、値段を解くパターンにわかれます。
実際に例題で、やってみましょう。
パターン@「個数の場合」
A君は、100円の鉛筆と120円の赤鉛筆をあわせて、10本買いました。
すると値段は、1120円になりました。
鉛筆の本数をX、赤鉛筆の本数をYとして、答えなさい。
この場合、
X+Y=10
100X+120Y=1120
となります。
個数の場合、あわせて、と表現されることが多く、
X+Y=あわせた数
という式が、すぐに組めるように意識しておきましょう。
あとは、
値段X+値段Y=あわせた値段
という式を作れば完成です。
何回かやってしまえば、発達障害のお子さんでも、慣れてできるようになります。
もちろん、連立方程式そのものが解ける、ということが前提にはなります。
パターンA「値段の場合」
鉛筆を5本買い、赤鉛筆を7本買うと、1340円になりました。
鉛筆を2本、赤鉛筆を10本買うと、1400円になります。
鉛筆の値段をX、赤鉛筆の値段をYとして、それぞれの値段を出しなさい。
この値段を出すパターンだと、
5X+7Y=1340
2X+10Y=1400
という式になります。
出てくる数字の順番通りに、式を組み立てていけば出来上がりです。
どうですか?
連立方程式の文章題、というと、
身構えてしまう子もいるんですが、パターンを覚えてしまえば、
それに当てはめるだけ、です。
実は、これは、賢い子もやっているんです。
あなたの住む都道府県には、いくつか有名な進学塾があると思います。
そこに通う子どもたちは、
別に特殊な訓練を受けているわけではなく、
こういう問題が来たら、こうやれ、というパターンを繰り返し練習しているだけなんです。
だから、発達障害のお子さんであろうがなかろうが、
連立方程式の文章題を解きたいと思えば、パターンを覚えるのが、早いんですね。
ただし、少しだけ、ひねってきたりもします。
そのすべてを紹介することはできませんが、
パターン@のひねった問題を1つ紹介します。
それは、合計の値段のところです。
こんな風に、問題がなったりします。
パターン@「個数の問題」応用編
A君は、100円の鉛筆と120円の赤鉛筆をあわせて、10本買いました。
すると1200円出して、80円のおつりが返ってきました。
鉛筆の本数をX、赤鉛筆の本数をYとして、答えなさい。
はい、合計の値段を直接にいわずに、
A君が差し出したお金とかえってきたおつりから、いくらかかったか考えて書け、
という問題にかわりました。
1200円出して、おつりがありますから、
1200−80=1120
これが、かかった代金だとわかります。
こういうパターンの演習は、
問題集を買って、確認するのがはやいですね。
ただ、この応用もいくつかのパターンからできていますので、
慣れてしまえば、すぐに対応できるようになるでしょう。
大事なことは、連立方程式の文章題に限らず、
パターンを覚えてしまうこと、です。
変に理解させて解かそうとするから、
やらせるご両親も、やらされる子どもさんもしんどくなるんですね。
そうじゃなくて、パターンの練習なんだと思ってください。
そうすると、少し気持ちが楽になりますよ。
今後、距離、個数の増減、食塩水の濃度を順にやっていきます。