女性のADHD/ADDを放っておくと、こんなケースも|カサンドラ症候群
カサンドラ症候群(Cassandra Affective Disorder)とは?
今、専門家の間では注目され、問題になっているのが「カサンドラ症候群」です。
どんなものかというと・・・・
男性がアスペルガー症候群・自閉症スペクトラムで、
女性がADHD/ADDまたは、その症状がみられる場合に、起こる精神的・肉体的な苦痛。
これを、カサンドラ症候群といい、まだ、世間的には認知されていませんが、
アスペルガー症候群の夫で、特に、世間的には「優秀」とされる旦那さんの奥さんが、そのアスペルガー症候群の特性に、疲れてしまうというものです。
先に、書いておきますが、
旦那さんが悪い、奥さんが悪い、というものではありません。
お互いの理解がすれ違っているからこそ、起こってしまうもので、
今後、もっと、理解が必要とされるものです。
この「カサンドラ症候群」が問題になっているのが、
アスペルガー症候群の相手が、重い精神障害になるケースも見られるからです。
わかっているだけでも、
- 偏頭痛
- 体重の増加または減少
- 自己評価の低下
- パニック障害
- 抑うつ症
- 無気力症
になってしまい、家庭が機能しなくなります。
特に、うつの場合は、ひどくなれば、自死を選ぶ可能性もあり、
早急に、認知と、改善のための手当てが望まれる分野です。
原因
原因としては、
アスペルガー症候群の他者理解の低さと、ある分野の能力に関しては優秀というところで、
パートナーが疲弊してしまうということです。
まず、アスペルガー症候群は、他者の心を思いやることがそもそも苦手です。
他者の視点に立つということが、できにくい。
まして、自分がアスペルガー症候群という自覚なく、育ってきたなら余計です。
さらに、仕事自体はできることが多いので、
まわりからの評価は高いのです。
まわりからすれば、いい旦那さんをもらったのだから、
ちょっとくらい気にしたらダメよ、などと言われてしまいます。
カサンドラ症候群と呼ばれる症状がみられる夫婦の場合、
男性のアスペルガー症候群の気質に、ADHDの女性が振り回され、疲弊していくケースが多いと言われます。
女性がアスペルガー症候群で、男性がADHDのケースもありますが、
男性がアスペルガー症候群で、女性がADHDのケースのほうが、4倍も、女性がAS、男性がADHDの組み合わせより多いそうです。
ADHDの女性の特徴として、
押しに弱いというか、自分の考えをはっきり通す人を好きになることが多く、
アスペルガー症候群の男性が、自分の考えを通す頼れる人と最初は見えるのだと思います。
そうして、惹かれた結果、結婚し、
奥さんや、子どもに対して、理解を示さない男性に疲れていくのだと思います。
こうしてみていくと、
カサンドラ症候群をきちんと理解していくことは、
アスペルガー症候群とADHD、もしくは、特に発達障害だとされない人とが、
どのように、良い関係を紡いでいけばいいかを考えることになります。
解決方法
書籍やカウンセリングなど、
お互いの理解のための環境整備が一番です。
特に、こだわりの強い、男性のアスペルガー症候群の方を、
どうケアしていくかが、大きな課題となっています。
男性の世間からは優秀とされるアスペルガー症候群の方の場合、
高学歴で、挫折を知らない場合も多く、発達障害のカウンセリングをそもそも受けないという場合もあるようです。
ネット上などのブログなどで、
カサンドラ症候群とみられる方のブログでそのあたりの、悩みがよく書かれています。
発達障害は身近なもの、当たり前のもの、
そして、それを知らないと自分だけではなく、まわりも不幸にしているということを、
私たちは学ぶ必要があります。
カサンドラ症候群をきちんと理解していくことは、
発達障害を理解していくことにつながります。
もっと、世間的に認知されたらと思い、記事にさせていただきました。
カサンドラ症候群のカサンドラとは?
カサンドラというのは、ギリシア神話に登場するトロイの王女の名前になります。
太陽神アポロンに愛されたカサンドラは、アポロンから予知能力を授かるんですね。
しかし、その能力でアポロンに捨てられる未来を予知してしまうんです、カサンドラは。
それゆえに、アポロンの愛を拒絶したので、怒ったアポロンに「カサンドラの予言を誰も信じない」という呪いをかけられます。
カサンドラは真実を知って伝えても、その呪いのせいで誰からも、信じてもらえなくなってしまった。
という逸話です。
まわりに真実を認められないという比喩ですね。
もともと、発達障害に関する専門用語ではなかったのですが、
徐々に広がっていったようです。