世界の発達障害の研究その17「自閉症の診断を失うという論文などの紹介」
世界の発達障害の研究その17「自閉症の診断を失うという論文などの紹介」
日本では発達障害は治らないという説が、
さも、当たり前かのようにされます。
では、世界の研究はどうなのでしょうか。
「率直な自閉症の調査:臨床医の第一印象と自閉症の特徴」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39538274/
引用します。
「結果は、青年期および若年成人の診断に寄与する行動特性に関する洞察を提供し、小児期よりも後の自閉症評価の需要の増加をきっかけに診断上の意思決定に情報を提供するのに役立つ可能性があります。彼らはまた、診断を失った個人に明らかな自閉症の特徴がないという主張を立証します。」
このような研究では、LAD群(自閉症の診断を失った人たちのグループ)という言葉が出てきます。
そして、近年見られるのが、
この自閉症の診断を失った人と、自閉症と診断された人、発達障害の診断をされなかった人で、
どのような違いがあるかという研究もすすめられています。
「知覚推論は、ASDの人では損なわれ、自閉症の診断を失った人では損なわれません」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33051465/
英語タイトル
「Perceptual inference is impaired in individuals with ASD and intact in individuals who have lost the autism diagnosis」
引用
「この研究では、自閉症の診断 (LAD) を失った個人のグループにおける知覚推論を調査します。つまり、彼らは幼児期にASDと診断されましたが、現在はASDの症状はありません。」
とあります。
つまり、小さい時期に診断され、
現在は、ASDの症状がないということです。
そういうグループが、
すでに海外では認められており、
診断を失った人たちとそうでない人たちとの違いを見る研究がすすんでいます。
今の日本のように、
発達障害は治りません!!
という主張だけでいいのでしょうか。
世界の研究を見ながら、
発達障害のとらえ方そのものを変える必要があると個人的には考えます。