あの「おばはん」と呼ばれた50を過ぎた女の人の話
あの「おばはん」と呼ばれた50を過ぎた女の人の話
まだ、私が、
発達障害をよく知らなかった時の話です。
もう、なくなってしまったサービスなんですが、
塾と提携して、公文のようなことを、するサービスがあったんです。
塾に来る生徒は、
だいたい17時以降になりますから、
それまでの時間15時〜17時まで、小学校の低学年を対象に、
公文のような計算とか国語の漢字などのトレーニング中心の塾を併設をしませんか?
というサービスで、
小学校低学年から塾に馴染んでもらい、そのまま入塾に結び付けましょう、
というサービスでした。
その時、そのサービスで雇われてきたのが、50を過ぎた・秋山さん(仮名)でした。
最初は、真面目そうないい感じの雰囲気だった女性だったんですが・・・・
こんなことが続きます。
- 遅刻(社会人経験もある大人の人が・・・・)
- 通勤途中に迷子になる(駅から1本なんですが、複数回迷子に・・・・)
- 日にちを間違う(塾に来てもらう日を何度もお間違えに・・・・)
この秋山さんが遅刻すると、
先生が遅刻したのに、その生徒の計算の練習時間を短くする、とかできないので、
17時終わりがずれ込んでいきます。
そうすると、小学校1〜3年生の喚き声などが、
教室中に響いていきます。
そうすると、授業にこちらもならないんですね。
迷子も、結局、遅刻と同じですし、
来てもらわないと困る日に来ずに、来なくていい日に来たりと、
この秋山さんには、私も、私の教室の講師たちもほとほと、
疲れ果てました。
「あの【おばはん】正気か?」
などという声が、講師たちから出るようになり、
私もついに決断し、そのサービスごとやめてもらうようにしました。
その頃は、私も、発達障害について何も知らなかった時ですし、
大人の発達障害というのがあり、特に女性の場合、不注意性が残ってしまうというのを、
最近になって知りました。
発達障害、もしくは、発達障害かもしれない、
そうやって、治療なり、改善方法を見つけようとしている人、
家族が見つけようとしてくれている人。
それって、すごく幸せなことかもしれないと思うようになりました。
この秋山さんは、
おそらくこのままだと、行くところ、行くところで、嫌われていくのではないでしょうか?
自分が発達障害かもしれない。
子どもが発達障害かもしれない。
そう思えただけで、これから先の人生がすごく楽になっているのかもしれませんよ。
ちょっと、思い出した話でした。