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NHKドラマ『透明なゆりかご』第2回「母性ってなに」の感想

NHKドラマ『透明なゆりかご』第2回「母性ってなに」の感想

 

糖尿病を抱えながら、赤ちゃんを産むと決めた人。
赤ちゃんを捨てた高校生。

 

が出てきます。

 

 

ある日、アオイさんは、病院に捨てられた子に気がつきます。
婦長がいいます。
「もう少し発見が遅れていたら危なかった。アオイさんは、この子の命の恩人だ。」と。

 

その赤ちゃんの措置が終わり、
世話を頼まれるアオイさん。

 

その子と目があった瞬間、胸が苦しいと先輩の望月さんに訴えるアオイさん。

 

 

『透明なゆりかご』のドラマの中でも、屈指の癒されるシーンですね。

 

 

そして、この捨てられた赤ちゃんの名前をつけることになります。
名前は、「静」ちゃん。

 

通称、「しず」ちゃんになります。

 

あまりのかわいさに、体重が増えていないと慌てて、
そのあと、「しず」ちゃんに「ママですよ」と語りかけてしまうアオイさん。

 

 

一方で、重い糖尿病を抱えながら、出産をのぞむ女性が病院を訪れます。

 

家族はおろすことをのぞみ、本人は産むことをのぞみます。

 

しかし、院長の由比さんは言います。
「出産は、あなたの存在意義を確かめるためにするものではない。」

 

と。

 

 

そして、ついに、「しず」ちゃんの家族が病院にやってきます。

 

 

そこで、「ゴミに出そうと思った。」と思った、産んだ子の声を聞きます。

 

そして、産んだ本人は、「その子どっかにやってよ。絶対に育てない。」

 

その言葉ににらむアオイさんに、
「仕事で世話をしたくらいで善人ぶらないで!」と言います。

 

 

そのことを、望月さんに相談します。

 

 

アオイさんは言います。
「どうして、あんな人に、この子を渡さないといけないのか。」

 

望月さんは言います。
「産んだのはあの子で、あなたはただの看護助手。」
「あなたは1週間世話しただけで、あの子のお腹に30週ほどいたのだ。」と。

 

 

アオイさんの思いはよそに、「しず」ちゃんは、その家族へ引き取られていきます。

 

そんなアオイさんのもとに、糖尿病を抱えながら、妊娠した女性が再びあらわれます。

 

その女性に、気持ちが沈んでいることを指摘されます。

 

「しず」ちゃんのことを、話したアオイさん。

 

その言葉に、その女性が言います。
「産みたいと体が叫び出したの」と。

 

そう自分の言葉を告げると、自分がどうなったとしても、「産む」とその女性は決めます。

 

「顔は見てあげられない。でも、生まれてくるこの子に会いたい。」

 

アオイさんと話したちょっとした会話。
それで、この人は、産みたいという自分の気持ちを、家族に伝えることにしました。

 

 

そして、アオイさんは、自転車に乗って、「しず」ちゃんを捨てた女の子に、
一言文句を言おうと、駆け出します。

 

 

しかし、実際に走ってみて気がつくのです。

 

 

その子の家から、由比産婦人科がいかに遠いかを。

 

 

彼女がどんな思いで、そこまで赤ちゃんを運んできたかを。

 

 

私がこの第2回「母性ってなに」を見て思ったのは、
アオイさんは、2つの赤ちゃんの命を救ったということです。

 

 

 

 

アオイさんが、由比産婦人科で、働くことで、
捨てられた赤ちゃんの命を救い、
そして、出産を迷っていた妊婦さんの背中を押します。

 

この妊婦さんはドラマでは、結末は描かれていませんが、
原作ではきちんと出産します。
ただし、視力は失われます。

 

 

アオイさんは気がついていませんが、
彼女が感じたことが、誰かを救います。

 

 

原作では、糖尿病を抱えながら、出産された人と、
「シズ」ちゃんの話の時系列はわかりません。

 

今回のドラマのように同時ではないんですが、
ただ、アオイさんというか、沖田×華さんがいたからこそ、
糖尿病の妊婦さんは、出産を選びます。

 

 

私は、塾で働くようになって、
たくさんの発達障害のお子さんに出会い、
なんとなく不思議なことを経験するようになりました。

 

 

命、とまではいきませんが、
発達障害のお子さんが、誰かを癒し、誰かの支えとなっている、ということです。

 

 

上手く言えませんが、彼らが「普通」ではないからこそ、
姑息に「普通」であろうとしないからこそ、
誰かを癒せることができる。

 

 

そんな瞬間に出会うんです。

 

 

綺麗ごとだとしても、
ただ、発達障害の人が、あなたらしくいることが、
誰かを癒すこともある、
それを、変な言い方ですが、このドラマで知ってほしいなと思いました。

 

 

不思議なドラマです。

 

 

いろんな見方ができる。

 

 

アオイさんは、つらい思いをされたと思います。

 

 

だけど、変な話なんですが、
その「つらい思い」「つらい経験」が、次の誰かをいやすということがある。

 

 

だからといって、
理不尽に耐えろ、とか、つらい目にあえ!というわけではなく、
人生って、どれだけ注意していても、理不尽な目には絶対にあうというか。

 

 

避けられないつらい出来事、悲しい出来事って、やってくるんですよね。

 

 

 

発達障害の人なら、自分が望んでもいないのに、
発達障害になってしまうなら、それはつらいと思う出来事かもしれない。

 

 

でも、それが、
その経験が、誰かを癒すことにもなる。

 

 

だから、人は生きなくてはいけない。
そんな人よりつらいことを経験した人ほど、生きていてほしい。

 

 

そんなことを思ったんです。

 

 

上手く表現できないんですが。

 

きっと、あなたが一生懸命に生きるなら、誰かとつながっている。
それは、確かに見えるものではなくても。

 

 

そんな風に思いました。

 

 

もしも、このNHKドラマ「透明なゆりかご」が好きなら、
第二回をもう一度、見てほしいと思います。

 

 

そのつながり、見えないものが、見えてくるように思うから。

 

 

以上が、この第2回「母性ってなに」を見た感想です。

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