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『「うつ」は食べ物が原因だった!』のレビュー【発達障害に悩む人に届けたい本】

『「うつ」は食べ物が原因だった!』のレビュー【発達障害に悩む人に届けたい本】

 

 

今回は、
『「うつ」は食べ物が原因だった!』のレビューになります。

 

書籍データ
タイトル・「うつ」は食べ物が原因だった!
著者・溝口徹
出版社・青春出版社
出版年月日・2009年6月15日

 

まず、この本に紹介されている溝口徹先生のプロフィールを紹介します。
「福島県立医科大学卒業。横浜市立大学病院、国立循環器病センターを経て、
1996年、痛みや内科系疾患を扱う辻堂クリニックを開設。
2003年には日本初の栄養療法専門クリニックである新宿溝口クリニックを開設する。
栄養学的アプローチで、精神疾患のほか多くの疾患の治療にあたるとともに、
患者や医師向けの講演会もおこなっている。」

 

 

筆者のプロフィールから紹介させていただきました。
溝口徹先生は、【日本初の栄養療法専門クリニック】をつくられ、
【栄養学的アプローチ】で精神疾患の治療にあたっている先生です。

 

簡単に言えば、すんごい先生ですね(笑)

 

 

「うつ」などの精神疾患の治療に、
栄養学的アプローチを行うということで、
これは、発達障害の治療にも大変役に立ちます。

 

 

100冊以上読んできた私からすれば、
発達障害系の本を読むよりも、この本を1冊読む方が、
よほど、ためになります。

 

 

精神疾患というのは、簡単に言ってしまえば、
脳のエネルギー不足、なんですね。

 

そして、この脳のエネルギー不足っていうのは、
割と簡単に起こってしまうんです。

 

 

満腹感を満たすだけなら、今の時代は難しいことではありません。

 

 

子どもが好きなマクドナルドやお菓子といったもので、
満腹感を味わうことも、難しくありません。

 

だけど、食べるものをきちんと選ばないと、
脳に【必要なエネルギー・栄養】を届けることができないんです。

 

 

3食食べられているか、が大事ではなく、
栄養欠損がないか、を考える必要があるんです。

 

 

溝口徹先生によると、
うつになりやすい人には、共通点が多いらしいんです。

 

その1つが、「過去に、ダイエット経験がある」です。

 

ダイエットは食事制限をしますから、
やり方によっては、栄養欠損を引き起こすんですね。

 

だから、脳にエネルギーがいかず、「うつ」になってしまう。

 

 

これ、私にも経験があるんです。

 

私も、実は、「うつ」のような症状を半年ほど患ったことがあります。

 

ような、とつけているのは、
診断自体はもらっていないからです。

 

身体はどこも悪くないのに、
日中、ずーっと、吐き気と不安感が止まらずに襲ってくるんです。

 

食事をとる時も、楽しくありませんでした。

 

そして、今思い出すと、家族につらいことがあったのもそうですし、
私自身が、コレステロール値が高く「肉」を積極的に避けていた時期なんですね。

 

 

私はこの本を読んで、
気分が落ち込んでいる、あの「うつ」のような日々に戻りそうなときには、
意識して、お肉を食べるようにしました。

 

そうすると、次の日は、すごく元気で、心が軽くなるのを感じます。

 

 

食事と心の問題はつながっている。
そして、それは栄養の欠損によって、脳にエネルギーがいきわたっていない状態だと言えます。

 

 

私は、このサイトで、
アスペルガーADHD発達障害改善マニュアル」と「ASミラクルナビ」を積極的に紹介しています。

 

それは、この2つのイーブックが、発達障害の改善に栄養的なアプローチをとっているからです。

 

 

もちろん、発達障害の改善に効く体操、ストレッチ、
音楽療法といったものも存在しますが、私は根本的な解決には栄養的なアプローチが絶対に欠かせないと思っています。

 

この本は、なぜ、栄養的なアプローチが心の疾患には必要なのかを、
わかりやすく、そして、具体的に教えてくれます。

 

 

この本の3つのポイントをまとめてみました。

 

 

1、低血糖の真実

 

あなたは低血糖症というのを知っていますか?
私はこの言葉を知る前から、
お菓子や甘いものを食べ過ぎな子が、発達障害の症状がきつく出ているとずっと感じていました。

 

  • 集中力がない
  • 宿題が出せない
  • 1時間ずっと座って勉強ができない

 

こういう症状があるお子さんは、
甘いものが大好きで、聞くと「スナック菓子などはあけてしまうと最後まで食べきってしまう」と答える子がほとんど。

 

発達障害の勉強をし始めて、
私は低血糖症という言葉に出会いました。

 

低血糖症について書いている本は多数あるんですが、
私はこの本の説明が一番わかりやすいと思いました。

 

心の問題の多くが、実は、「低血糖症」かもしれないんです。

 

そのメカニズムと怖さがわかります。

 

2、欠損しやすい栄養

 

たったこれだけのことで・・・・

 

「鉄」と「亜鉛」、この2つの栄養を意識的に摂ることで、
「うつ」が改善することもあるんだそうです。

 

 

本文中では、
重い「うつ」の患者が、
溝口徹先生の「亜鉛」を摂るための指導を受けて、4か月後には改善している姿が書かれています。

 

パニックの発作まで起こる患者が、
たったの4ヵ月で、気分の落ち込み、イライラ、パニックまで改善された、ということが書かれています。

 

仕事勤めのために、
1人暮らしをし始めたら、「うつ」の症状が出る人も多いらしく、
栄養と心の問題が深くむずびついているのがわかります。

 

欠損しやすい栄養と、出やすい症状がわかりやすく書かれます。

 

3、「うつ」にならない生き方

 

「うつ」にならない生き方が最後に書かれています。

 

どんなものを食べ、
どんな順番で食べ、
どんなものは避ける。

 

ここが丁寧に書かれています。

 

いろいろあるのだけれど、
「うつ」を遠ざける方法で、最も簡単なものが、【外に出る】です。

 

発達障害を含め、精神的な疾患を持っている人や子どもは、
【外に出ない】子が多いです。

 

この【外に出る】というのは、
ただ、塾や習い事に行けばいいということではありません。

 

 

【外に出る】=【新しい経験をする】

 

 

ということです。

 

 

発達障害の症状がきつい子は、
この【新しい経験をする】というのができない、しないご家庭の子に多いです。

 

この「うつ」にならない生き方と、
発達障害の症状を改善していく方法は共通点が本当に多いです。

 

 

以上が、この本の3つのポイントになります。

 

 

何かデメリットはある??

 

栄養素についての解説は非常に細かくあるんですが、
どの食べものが良いか悪いかの記述は正直少ないです。

 

 

本では、これが限界なのかなとも思います。

 

 

買って良かった??

 

 

脳にエネルギーが足りないとどうなるのか、
これが細かく、わかりやすく書かれているのが良かったです。

 

 

どうして、「食べて」いるはずなのに、栄養不足になるのか、
どうして、同じ14歳、15歳の子どもに、
明らかなほどの差が出てしまうのか。

 

 

そういう私の疑問に答えてくれる本でした。

 

 

新書ですが、ハードカバーの本に負けない濃い内容の本でした。

 

お子さんが抱える心の問題、
あなたが感じる体の不調は、

 

この1冊で解決する可能性があります。

 

 

この2つの問題を抱えている人には、明確な答えをくれる1冊になるでしょう。

 

これが、1000円以下で手に入るんですから、買わないという選択肢はないと私は思います。

 

「うつ」は食べ物が原因だった! (青春新書インテリジェンス) [ 溝口徹 ]

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