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アスペルガー症候群の子が、人を怒らせるのが上手い理由

アスペルガー症候群の子が、人を怒らせるのが上手い理由

 

 

 

最近になって、やっと、
旦那さんはアスペルガーシリーズの、
『アスペルガーと知らないで結婚したらとんでもないことになりました』
を買って読みました。

 

 

まさに、アスペルガー症候群の方、
アスペルガー症候群の方のせいでイライラさせられたり、
最悪、鬱になってしまう理由がよくわかる漫画でした。

 

 

特に、アスペルガー症候群の方は、こだわりが強いといわれます。

 

けれど、実は【1つのこだわりをずっと持っているわけではない】というか、
我々に見える「こだわり」だと思っていた部分は、実は彼らの中のこだわりの部分ではない。

 

ということです。

 

 

このニュアンスがよくわかる部分が、
『アスペルガーと知らないで結婚したらとんでもないことになりました』
のP16〜17と、P88〜89になります。

 

 

私はアスペルガー症候群の方が、
変なこだわりを見せて、まわりをイラっとさせるのは、
怒られたくない、というトラウマがそうさせているのでは?と思っています。

 

 

アスペルガー症候群のお子さんを見ていると、
お父さんかお母さんが、常に怒りっぽく、がみがみと注意するタイプのお母さんでした。

 

 

彼らの行動基準は、「怒られたくない」です。

 

 

だから、謝らないのです。

 

 

自分の間違いを認めません。

 

 

例えば、この旦那さんはアスペルガーの、
『アスペルガーと知らないで結婚したらとんでもないことになりました』のP89ページで、
奥さんのツナさんと旦那さんのアキラさんで、こんな会話がされます。

 

アスペルガー症候群であるアキラさんが、
骨が多いから魚はあんまり・・・・

 

と言います。

 

結婚後、いろんな料理にいちいち嫌なコメントするアキラさんに、
奥さんのツナさんは、「好き嫌いが多い!」と言います。

 

ですが、アキラさんは、
「食べようと思えば食べられるので好き嫌いではありません。食べられないわけではないので好き嫌いではない」と言い張ります。

 

 

食べられるけど、食べたくないというのがまさに「嫌い」なわけですが、
アキラさんはこれを認めません。

 

 

一般的に、これをアスペルガー症候群の方のこだわりの強さ、であるとか、
言葉の意味を限定的でしか捉えられないので、含みのある言葉の場合、理解が難しい。

 

この場合、

 

食べることができない場合に、「嫌い」という言葉が妥当で、
食べようと思えば食べられる、というのは「嫌い」にならない、というのが、
アキラさんの中の言葉のルールと言えます。

 

 

今までのアスペルガー症候群の理解であれば、
この理解は、一生変わらないとされます。

 

 

けれど、たくさんの発達障害の方と接してきた私は断言できますが、
一般の方が使う「好き嫌い」という言葉の意味を、
どこかのタイミングでアキラさんは普通に使う時が来るはずです。

 

 

もしかしたら、あれ、普通に「好き嫌い」の意味通りに使ってるじゃん、って場面があったかもしれません。

 

 

アスペルガー症候群の方が変なこだわりを見せるときは、
常に、「怒られたくない」という思いが根底にあるように思います。

 

 

例えば、塾で落書きをしたアスペルガー症候群の子どもを、
「なんで、塾の壁に落書きするん。あかんやろ」

 

と注意すると、

 

「やってへんもん」と言います。

 

 

「●●くんも、○○さんも見てるのに、そんな嘘バレへんと思う?」

 

 

と言うと、

 

 

「きっと、それ私ちゃうねん」

 

 

とまだ言い張ります。

 

 

こういうお子さんの場合、
お母さんとの関係を聞いてみると、

 

お母さんは、謝ったり、罪を認めると、
さらに怒ってくる、ということが私の経験からわかりました。

 

 

 

この謝ったり、素直に罪を認めると、
さらに怒られる、という経験から、彼らはこちらが理解できない嘘をつくんだと思います。

 

 

 

アキラさんも、
自分の非を認めたときに、何かよくない反応をされた記憶があり、
それで、悪気はないけれども、自分の非を認めないがために、
まわりをいらいらさせる言動を繰り返している可能性があります。

 

だから、その場、その場で、嘘をつく(ように見えたり)
その場、その場で都合のいいことを言う、ということが起こります。

 

 

そんなことを言えば、まわりから人が離れていく、ということまでには考えが及びません。

 

 

とにかく、怒るという感情を自分が一身に受けなければいけない、
あの怖い状況を回避したい、ということが彼らの一番の大事なのです。

 

 

 

マイルールがある、
こだわりが強い、

 

 

これを理解しただけでは、アスペルガー症候群のお子さんの「嘘」の理由を見失うと思います。

 

 

その奥には、「怒られたくない」という気持ちがあります。

 

 

この「怒られたくない」というところを取り除いてあげる、ここが、
アスペルガー症候群の改善・治療に大事だと思います。

 

 

その話は次回にしたいと思います。

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