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大人のアスペルガー症候群の特徴|ASの男性が大人になって直面すること

 

大人のアスペルガー症候群の特徴とは?

大人になるまでアスペルガー症候群を放っておくと、男性の場合、「正直、関わり合いたくない」と思われてしまう可能性があります。

 

一般的に、アスペルガー症候群は、「知的障害のない自閉症」と言われます。
そして、アスペルガー症候群と診断される75%が男性だといわれます。

 

ただ、これは、診断された人が男性に多かったというだけで、
実際に、アスペルガー症候群の比率が男女比75%と25%になるかは、疑問です。

 

 

というのも、私が実際に塾で出会うアスペルガー症候群のお子さんの場合、
圧倒的に男性の方が、学校でのトラブル・いじめ・不登校になることが多いです。

 

 

なぜかというのは、
佐々木正美先生、梅永雄二先生の『大人のアスペルガー症候群』を参考にしながら、
解説していきたいと思います。

 

 

 

アスペルガー症候群のチェックリストをまずチェックしてみてください。

〇明確な指示がないと動けない
〇場の空気を読むことができない、空気に沿った対応ができない
〇 冗談が通じず、会話の行間や間を読むことができない
〇曖昧なことを理解できない
〇好きなことは永遠とやり続けてしまう、話し続けてしまう
〇スケジュール管理ができない
〇自分が興味のないことは頑なに手を出そうとしない
〇急な変更にうまく対応できず、だまされやすい
〇名前を呼ばれないと自分だと気が付かない
〇相手の気持ちをおもんぱかれない、人を傷つけることを平気で言う

 

このあたりで当てはまることがあれば、
1つであっても、アスペルガー症候群、もしくは、それに近い症状がある可能性があります。

 

肝心なことは、
アスペルガー症候群であるかどうか、よりも、
アスペルガー症候群的な症状で、社会的な生活が困難になるかどうか、です。

 

 

1つでも当てはまったなら、
1つでも自分のお子さんにそういった行動が見られるなら、気を付けた方がいいでしょう。

大人のアスペルガー症候群の特徴

 

中学校・高校になると、「いじめ」という形で孤立が明確になる

 

 

集団行動で、足を引っ張る。
まわりから浮いているが、小学校の時は、担任の先生などの尽力により、問題が表面化しない子も多い。

 

ですが、中学校になり、近隣の小学生が混ざったときに、
これまでと同じやり方、学校の過ごし方を通してしまい、まわりから浮いて「いじめ」を受けるようになります。

 

言動のおかしさなどを指摘されたり、笑われたりします。
このまわりの反応に、怒ったり、大げさに反応するので、さらにまわりとの溝を深くし、
まわりに嫌われていきます。

 

自分で自分の特性を理解し、自分を変革させるのが苦手なので、
「いじめ」が続くことも珍しくありません。

 

特に、担任の先生が変わるタイミングでいじめが表面化してくることも少なくありません。

 

私の経験だと、アスペルガー症候群の子は、
お風呂など、自分の身だしなみを気にすることが少なく「体臭」がひどい場合も少なくありません。

 

「体臭」もいじめられる原因となります。

 

 

 

会話ができない

 

 

アスペルガー症候群の方は、
自分の言いたいことを言うのは得意ですが、相手の気持ちを組んだり、人の話を聞いて理解することが苦手です。

 

これが、職場でのすれ違いを多々生みます。

 

自分の思ったことを言うのに、
まわりがやってほしいことは理解できなかったり、行動しなかったりします。

 

これにより、周りからは、

 

返答が的外れ
人を傷つけることを平気で言える
付き合ってられない、付き合いたくない
会話のキャッチボールができない

 

と思われます。

 

本人は、

 

一生懸命自分の思いを伝えている。
まわりが理解してくれない。
まわりの人に期待しなくなる。

 

結果として、お互いに避けるために、
本人はどんどんコミュニケーションが苦手になり、
孤立を深めていきます。

 

さらに、気を付けるべきは、自分が好きだった場所、好きだった人にも、
いつの間にか嫌われていくことです。

 

中学校や高校で、いじめを受けたアスペルガー症候群の方は、
最初は大人しい場合が多いです。

 

そして、優しくしてくれた先輩や同僚に、心を開きすぎてしまい、

 

先輩にはため口で話してしまったり、
同僚には無理なお願いや自分のわがままばかり伝えたりして、
結局、嫌われる、ということもあります。

 

こうして徐々に、まわりから疎外されていきます。

 

 

 

常識が身につかない

 

 

アスペルガー症候群の方の社会性の特性として、
常識が身につかない、身につきにくいという特徴があります。

 

本人に悪気はないのですが、非常識なふるまいをしてしまいます。

 

友達ができない

社会常識、マナーにしたがわない。したがえない。

他人に共感しない。

自分と違う考えに興味を持たない、持てない。

感情の表現がずれる。みんなが静かにしているところで、1人だけしゃべり続けるなど

礼儀をわきまえない、敬語が使えない

人の感情を考慮しない。わからない。

おんなじことをしつこいくらい言う。

 

これらの特性により、
まわりから浮いた存在になりやすく、
ウザイ奴、付き合いたくない奴、と言われるようになります。

 

特に、よくある今年もすごい(悪い意味で)新入社員が入ってきた、
という特集で挙げられるエピソードの数々は、このアスペルガー症候群と見られる方が多いです。

 

 

 

想像力が乏しく、応用力がない

 

 

会社に入れば、
繁忙期とそうでないときがあります。

 

アルバイトでも、上がる時間の直前になって、
急に忙しくなる時もあります。

 

こういう時に、アスペルガー症候群の人は、
誰かを手伝うこともなく、いつも通り定時で帰ろうとします。

 

まわりは、

 

 

俺たちだって我慢してるんだ。
お前もしろよ、空気読めない奴が!

 

 

や、

 

 

いても邪魔だし、
いなくなってくれたほうが仕事がはかどる。

 

 

と思われたりしています。

 

さらに、注意したいのは、
残業する、まわりの仕事を手伝うといったあまり喜ばしくないものだけではなく、
プレゼントといった普通はもらえると思っていた量よりも多くもらえるものも、拒否します。

 

もう1つ選んでいいよ、という変更も嫌がり、時には怒り、
まわりをびっくりさせます。

 

また、同じような仕事でも、その場その場でやり方だったり、褒められるべきことも変わりますが、
前と全く同じようにして、満足します。

 

その時に、前と同じ反応を得られないと、不満に思います。

 

まわりかすれば何をそんなに意固地なのかと思ってしまいますが、
本人では変えられないのです。

 

 

 

恋愛では人格を否定されやすい

 

 

自分の思いを一方的に伝えることが多いため、
男性のアスペルガー症候群の方の場合、

 

「気持ちが通じ合わない」
そして、「世話をしているようで疲れた」と言われ、別れることになります。

 

さらに、アスペルガー症候群と自覚のない方の場合、
DV(ドメスティックバイオレンス)に訴えてしまう場合もあり、
最悪、逮捕されることもあります。

 

せっかく好きになって付き合うのですが、
別れるときには、圧倒的に嫌われてしまっているので、
別れた後も、恋人からの言葉を引きずることが多いです。

 

数回は、なんとかがんばりますが、
そのうち、この失敗を引きずり、
「自分には恋人はできない」と諦めはじめます。

 

友達同士なら許してもらえる、
アスペルガー症候群の方の細かな癖、習慣が、
恋人になると許されなくなります。

 

そういう学びを得ていないと、自分は恋人ができないダメな人だと諦めていきます。

 

 

以上、アスペルガー症候群の男性の特徴になります。

 

まずは、自己理解から、すべてが始まります。

 

自分がアスペルガー症候群でも、
お子さんがその疑いがある場合でも、理解していくことが治療への最短の道です。

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