ADHDのお子さんは睡眠の障害を持ちやすいんです。
ADHDのお子さんは睡眠の障害を持ちやすいんです。
発達障害をお持ちのお子さんで、
最も注意しなければならない症状は、「睡眠障害」です。
これは、お子さんが怠け者だから、寝てしまうわけではありません。
まず、それは知っておいてください。
- 睡眠の途中で起きてしまう。
- なかなか眠れない。
- 授業中、勉強中に寝てしまう。
ADHDのお子さんが、
睡眠に障害がある理由というのは、いくつか考えられます。
まず、1つには、
交感神経と副交感神経の交換が上手くできない。
いくつかの書籍では、発達障害の原因の仮説として、
この交感神経と副交感神経の切り替えが上手くできていない、ということをあげています。
過去、このサイトでも、あげさせてもらいました。
この交感神経と副交感神経が切り替えられないと、
寝つきが悪くなったり、寝たとしても眠りが浅くなったりします。
これが日中の眠気につながると考えられています。
また、脳の働き、特にホルモンを出す働きが弱いという人も多く、
虫が這うような感覚がある『むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)や、
眠ると手足が勝手に動いてしまう周期性四肢運動障害、を併発してしまっている場合があります。
これは、この障害を理解している人に相談しなければ、
理解してもらうことが難しく、ADHDの方自身もどうしていいかわからずに、放置している場合もあります。
さらに、現代は眠りの質を悪くするものであふれています。
その最たるものが、
スマホ、テレビ、といった強い光を発するものです。
最近は、睡眠を向上させようという本や、
世界では睡眠コンサルタントという職業の方も出ているほど、「眠りにくい」時代なんです。
そして、その中で、一番言われるのが、
眠る1時間前くらいには、スマホやテレビゲームなどの人工的な光を発するものを見ないようにすること、なんです。
私も試しに、寝る直前までゲームをしてみると、
なかなか寝付けませんでした。
また、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行われないと、
脳がストレスを感じ、私たちは「不安感」を覚えるようになります。
これが眠るときの「不快な感じ」につながり、
さらに、眠りにくくなるというスパイラルに陥ります。
他にも、最近のジュースには、カフェインが入っている場合が多く、
コーヒーのほかにも、コーラといった炭酸系のジュースにも、カフェインが入り、
また、エナジードリンクが人気で、それらにもカフェインが入っていますよね。
日常的にスマホを見ていたり、
よく炭酸系、特に、カフェインが入っているジュースをよく飲む方は、
眠りにくく、それによって、日中、眠くなってしまいます。
眠りの質が悪くなったり、
眠りにつくのが遅かったり、
そういう特徴をADHDの方はもともと持っています。
それに加えて、現代は、
普通に生活するだけで、眠るのによくない生活習慣になりがちです。
お子さんが、日中、眠ってしまう。
特に、授業中に寝ていると言われたときは、
お子さんが「怠けもの」というわけではなく、ADHDなのかもしれない。
そして、それは、お父さん、お母さんが、
お子さんと一緒になって改善していってあげないとよくなりません。
ぜひ、その意識でいてあげてくださいね。
ADHDのお子さんと、睡眠の関係は、きちんと理解していないと、
ただ、睡眠が上手くできないお子さんを責めるだけになってしまいます。
これが続くと、お父さん、お母さんに怒られることがさらにストレスとなり、
さらに、重い睡眠障害を起こしてしまうことがあります。
『過眠症』といった睡眠障害なども、ADHDの方は併発しますので、
お子さんのことをどうにかしたいと思う前に、お父さん、お母さん自体が知識を身につけていってください。