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発達障害の治療は自覚から始まる

 

私は現在、塾の教室管理をしていますが、
時々、実際に教えたりしますが、その中で、発達障害と診断を受けたお子さん、家族は、みんなすっきりした顔をしていました。

 

発達障害のADHDやアスペルガー症候群は、脳の機能障害であり、
本人の努力が足りないわけでも、家族の育て方が悪いわけでもありません。

 

先天的なもの、そして、多くの人が同じように苦労している。

 

それを知るだけで、すっきりするのだ、ということを言っていました。

 

私自身が感銘を受けた発達障害の本
『私は発達障害のある心療内科医』(著・星野仁彦 マキノ出版 平成25年2月26日)にも、こんな1文があります。

 

 

私は発達障害の専門医でありながら、自分も発達障害であるとカミングアウトしたので、いろいろな人から「ご自分が発達障害であると知ったとき、どう思われましたか」ときかれます。それをひとことでいうなら、「謎が解けた!」という気持ちです。「はじめに」にも書きましたが、「何か変だ」「なぜ自分はこうなのだろう」というモヤモヤした気持ちが、ADHDという発達障害であるとわかったことで、パズルのピースがはまるように納得できたのです。
「いやだ」とか「認めたくない」という気持ちはなく、素直にそう思え、むしろらくになりました。自分のことがわかってきたら、父や母のこともわかるようになりました。(P96L4〜12)

 

 

 

 

「わかる」ということで、「納得できる」ようになり、自分や家族を受け入れられるようになるんです。
同時に、家族も発達障害の方を受け入れ、そして、自分たちのことも知ることができるようになります。

 

発達障害の治療は、この「納得」「わかった」という気持ちから、治療がはじまります。

 

発達障害の治療は、治療というよりも、リハビリです。
でも、リハビリと違うのは、もとに戻るのではなく、
よりよい自分を新しくつくりかえる、というところです。

 

 

発達障害の治療は、「新しい自分」になる過程です。

 

 

世界で一流のビジネスパーソンといえる大前研一さんは、こんなことを常に言っています。

 

自分を変えるには、

 

  • 環境を変えること
  • 付き合う人を変えること
  • 今までのスケジュールを変えること

 

 

と言っています。

 

当たり前のことのように見えますが、

 

環境を変えるのも、
付き合う人を変えるのも、
今までやらなかったことをするのも大変なことです。

 

特に、新しいことをすることに抵抗がある発達障害の方の場合、
まわりの協力がなければ、それは難しいというのは想像に難くありません。

 

 

だから、発達障害の治療は本人とまわりの自覚から始まるんです。

 

 

決して、病院に連れて行って、
後は、本人に頑張ってほしい、ではだめです。

 

まわりもわかっていく。

 

そうじゃないと、本当の意味で治療は始まらないんですね。

 

 

 

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