親の能力とお子さんの能力の関係
親の能力とお子さんの能力の関係
残酷ではありますが、
とても勇気の出る研究があります。
それがこちらの研究です。
Parental Competence in Parents of Children with Autism Spectrum Disorder: A Systematic Review
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7871502/
結論からいえば、
自閉症の子供を持つ親の親の能力は、
より多くの要因の影響を受け、他の親と比較して能力が低いと報告しました。
いくつか大事な指摘を引用すると、
「親が子どもの厳しい状況に直面すると、子どもの病気やその他の背景要因によって、親の能力は大きく影響を受けます。」
ただ、こうも指摘されています。
「母親の感受性は母親の能力と関連しているが、母親の能力とは異なることも明らかにした。」
また、大事な指摘です。
子育てに影響する能力として、
「専門家との交流、育児スキルの習得、子供の反応を認識する能力、親の子供時代の経験、メンタルヘルス、年齢、自己効力感、信などが影響した。これらの要因の中で、親の自己効力感と自信は、子育て能力の2つの重要な予測因子であった。」
さらに、指摘が続きます。
「育児スキルの習得と子供の反応を認識する能力は、子育て能力を促進する上で重要な役割を果たします。」
なかなか長い研究で、
抜粋してしまうと、
前後のニュアンスがちょっと読み取れない問題もあるのですが、
すべて引用すると長すぎるので、
できればみなさまもご自身で確認されてください。
この研究で私が感じたことは、
子育て能力は後付けできるということですし、
後付けの能力こそ大事だということです。
ざっくりいえば、
とても残酷な結論。
私の経験もあわせていえば、
発達障害のお子さんをお持ちの親御さんの
親としての能力はやはり「低い」です。
だけど、発達障害を乗り越えていっているお子さんが多いのも事実。
そして、その親御さんの共通点は、
しっかり後付けの勉強をされているということです。
これこそが一番大事なんですね。
しっかり覚えておきたい研究です。