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発達障害の何を治せばいいかわからない方へ

 

発達障害の何を治せばいいのかわからない方へ。

 

 

 

私もたくさん質問をいただきますし、
みなさんが困る発達障害のことの1つが、「何を治せばいいの?」というところです。

 

発達障害があるはずなのに、
お医者さんから、「気にしなくていい」と言われたという経験を持つお母さんは少なくありません。

 

私もこのサイトから、または、今の仕事の現場で直接お母さん方から相談を受けることがあります。

 

 

「この子、発達障害があると思うんですけど、
お医者さんに行くと、気にしなくていい、心配しすぎって言われるんです。
でもね、やっぱり、あると思って、しつこく聞いたら、
『じゃあ、大きい病院紹介したら満足なの?』って怒られたんです。」

 

というような内容の相談を受けたりします。

 

私はそのお母さんも、お子さんとも直接会いましたが、
「気にすることはない」というレベルでした。

 

 

確かに、集中力が切れやすく、短期記憶が弱いところもありますが、
「気にすることはない」と言い切れるものでした。

 

診断するなら、ADHDの傾向はありますが、
心配しなくていいというレベルでした。

 

 

発達障害で一番気にしなくてはならないのが、「対人関係」を築いていく力が低いこと、です。

 

 

アドラー心理学では、人間の悩みはすべて「対人関係」の悩みだと言い切ります。

 

 

私のサイトでも多々紹介している、この発達障害改善マニュアルを書いているコンサルタントの方も、
発達障害で悩む多くの人は、発達障害そのもので悩んでいるのではなく、「対人関係」で悩んでいる、と言います。

 

 

 

私もこの意見に賛成で、
発達障害を改善させるべきお子さんは、対人関係でつまづく可能性が大きい場合だと思っています。

 

では、改善を目指すべき3つの特徴を書いていきます。

 

ADHDだから、アスペルガー症候群だから、治すべきということではありません。

 

どんな人も、ADHD的な傾向、アスペルガー症候群的な傾向があります。
その中で、普通に社会に馴染んでいる人、馴染めない人が出てきています。

 

その違いは、私は以下の3つにあると思っています。

 

 

1、睡眠障害、そして、記憶障害

 

 

まわりとトラブルになるお子さんに多いのが、
睡眠障害、そして、多くの場合、記憶障害を併発している場合です。

 

 

まず、睡眠障害をお持ちのお子さんは、
学校の授業中や興味のない勉強中、宿題をしているときなどに、急に死んだように眠ります。

 

この姿が「気味わるい」として、
嫌がられるときもあります。

 

また、睡眠障害からくる、記憶の乱れもよく見られる症状です。

 

昨日、あんなに怒っていたのに、怒っていたことすら忘れていることもしょっちゅうです。

 

そのため、付き合いづらい人、あまり近くにいてほしくない人、として、
まわりが離れていくことが多く、人との関係を築くことができなくなります。

 

まず、改善したいのは、睡眠障害になっているお子さんです。

 

 

 

2、幼児性

 

 

幼稚、ではなく、幼児性です。

 

特に、3つの注意すべき特徴があります。

 

1つ目は、人の発言中や、誰かと誰かが話していても、
話を中断させたり、話しかけてしまう、ということ。

 

2つ目は、人がやったことを、真似してやりたがるということ。

 

3つ目は、思ったことを口にしてしまうということ、です。

 

以上、3つの点、これらは幼児であれば許されます。

 

しかし、小学校高学年や中学生くらいになってくると、
人が話しているのに割って入る。

 

人がやったら、真似したがる。

 

思ったことをすぐに口に出してしまう。

 

これらの行動は、まわりに嫌われてしまう行動です。
そして、やっている本人はそれが「悪いこと」だと思っていない場合が多く、
自分の行動のせいでまわりに嫌われているのに、不当に扱われていると傷つくことが多々あります。

 

 

また、「私が悪いの?」と直球で聞くことも多く、
それがさらにまわりをいらいらさせるという悪循環を生みます。

 

いつまでも、幼児とやることが同じという場合は、注意してください。

 

 

 

3、自己改革力(成長力)のなさ

 

 

まわりにあわせて自分を成長させていくのは、
人として必須の力といえます。

 

その場で求められるものを出す、というのは、社会に出て求められることです。

 

特に、発達障害で苦労する子どもの口癖が、
「こんな勉強をしても、将来の役に立たない」です。

 

普通の子は思っていても、口にはしません。

 

そういうものだからとある程度受け入れています。

 

しかし、発達障害がきつい子は、そのことを頑なに受け入れようとしません。

 

「こんな勉強をしても、将来の役に立たない」というのは、どの子も言いそうですが、
これを何度も何度も口にする子は、発達障害で将来的に、もしくは、今、苦労している可能性が高いです。

 

 

それがいいかわるいかはおいておいて、
人の置かれた状況を理解し、その状況にあわせて自分を変える必要があります。
(そうしないと、まわりに上手くなじめません)

 

 

これが、自己改革力、自己成長力です。

 

 

幼児性と重なる部分ですが、
上手く自分を変えられない人は、まわりとの関係で悩むことになります。

 

「こんな勉強をしても、将来の役に立たない」の口癖の他にも、
「違う。私は悪くない。」という自分の非を認めないなかなか認めなかったり、
注意されるとすぐに不機嫌が顔に出たり、
自分には甘いのに、他人のことはすぐに人に告げ口したり、
こういう場合も、この3の能力が低く、
人との関係が悪化してしまう可能性があります。

 

 

 

この3つは、私がたくさんの子ども見てきて、
対人関係で苦労して、時にはいじめられるということもあった子どもたちの特徴です。

 

 

 

 

ADHDがあるから、
アスペルガー症候群だと診断されたから、
ということではなく、対人関係でつまづく要素があるかないかが発達障害で苦労する一番大事な点です。

 

 

 

この3つが当てはまっていないか、
それを第一にお子さんを見てあげてください。

 

 

 

学校の成績よりも、
対人関係の能力を見てあげるようにしてください。

 


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